本記事の内容は、N高等学校(角川ドワンゴ学園)の生徒が宮古島市伊良部島にある「いらぶ大橋 海の駅」の出品事業者にオンライン取材を行い、作成したものです。
N高等学校は沖縄県うるま市伊計島に本校を持つ私立通信制高校です。課外授業の一環として、職業体験・ワークショップを行っています。
※本企画は中小企業庁 共同協業販路開拓支援事業「宮古島市における観光BuyLocalによる地域エコシステム構築事業」の一環で実施されました。
神戸から宮古島へ移住&商品開発!?
浜口水産さんの魅力とおすすめ特産品
沖縄本島の南にある宮古島。その離島である「伊良部島」をご存知ですか?
今回は、伊良部島で水産加工を行う浜口水産さんへ取材をしました。浜口さんが手がける特産品や、驚きの経歴についてご紹介します。

ノリで移住!? 浜口水産さんの魅力
伊良部島は、2015年に伊良部大橋が完成してから宮古島から車で移動できるようになりました。昨年6月にオープンした「いらぶ大橋海の駅」では様々な特産品が売られています。
その中でも「鰹ちゅう汁」「とびだい」など、一際目を引くネーミングの商品を生産している、浜口水産の浜口みゆきさんにお話を伺いました。
浜口さんのお話を聞いてまず驚いたのが、元々沖縄の人ではないこと。わざわざ神戸から伊良部島へ渡ってきたのだといいます。
「8年ほど前にね、沖縄で食べた鰹が美味しくて。その話を友人にしたところ、『鰹といえば俺の島だ』と言い始めたんです。その彼の生まれ育った島が伊良部島で、何度も遊びに行くようになったんです」
「移住の大きなきっかけとなったのは、以前から主人が漁師になって船に乗りたがっていたことです。そういう流れがあって、伊良部島に移住して一年ほど船に乗っていました。その後に、加工場を作って、商品を作る展開になるとは思っていなかったけれども、軽ーいノリで移住してきたのは確かです」
ご主人は以前、魚の仲買人の仕事をしていのだそう。それでも、全く違う環境から場所を移して商品の製造・販売をしてしまう行動力には脱帽します。
神戸から宮古島へ 島に住む魅力
「島の魅力は、海のあの美しさ。伊良部大橋を1日に何回も渡りますが、あの風景は恐らく他にはないですね。それと島の人が温かいです。本当に面倒見のいい人がたくさんいてくれるので、そういう意味では都会とちょっと違うかなと言う気はします。とても住みやすいです」
伊良部島のおすすめスポットを尋ねると、「島で過ごすにはじーっとしておくのが一番だ」と浜口さんは言います。海を見て、満天の星空を眺めていると大概のことはどうでも良くなる。都会では味わえない、島ならではの特権です。
勝負の日に! 新商品「勝負汁」
続いて、浜口水産さんで販売されている商品についてご紹介していきます。
浜口水産さんの人気商品「鰹ちゅう汁(かちゅうじる)」。
沖縄では古くから鰹節と味噌に熱湯を注いで飲むという習慣があったそうです。宮古島では、これに生卵を入れて「たつ汁」と呼び、よく親しまれていました。それが手軽に味わえることもあり、人気商品の一つです。

この鰹ちゅう汁、伊良部島では「勝負汁」と呼ばれていて、その名の通り勝負をかける日に飲んでいくそうです。その勝負汁が、一食分になり新商品として販売が開始されました!
ECサイトでも購入することができます。免疫力に加えて運気も呼び込むものになっています。
おすすめカフェ「ましな珈琲」
また、浜口水産の隣には浜口さんの経営するカフェもあります。その名も「ましな珈琲」。コーヒー好きから転じてカフェをつくられたそうです。
「私は各地へ旅行に出かけると、まずコーヒーが飲みたくなるんです。だけど旅行先で本当に美味しいコーヒーに出会えなくて。浜口水産がせっかく観光地にあるので、『ちょっとだけましなコーヒーを飲んでもらえたら』と思ってできたのが、『ましな珈琲』です。
お客さんには私が好きなコーヒーを、好きなように飲んでもらっています」
お店では直接豆を購入することも可能で、島の人も多く訪れるのだそう。伊良部島に訪れた際は、ここでちょっと一休みしていくのはいかがでしょうか?
浜口水産さんのこれから
最後に、浜口水産さんに今後の展望について伺いました。
「水揚げされた魚を余すことなく商品化するというのが、私の思いです。今まで捨てられていたものも、手間をかけて商品にしようと心がけています」
「今はコロナ禍で観光客の方が全然来られません。島には観光客に向けて商売をしている方も多くいます。そこで、Facebookに写真をあげるなど、その時その時感じる今できることをやっていきたいと思っています」

ライター:小林、竹花
浜口水産 情報 浜口水産株式会社 ECサイト(浜口水産の商品のご購入はこちらから! ) |
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